[金管五重奏]ファーナビー / ヴァージナルの終わりなき夢 編曲:石川亮太
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●曲について
ジャイルズ・ファーナビーは16世紀末から17世紀前半にイングランドで活躍した音楽家で、とくに当時人気のあったヴァージナル(小型チェンバロの一種)のための作品が多数残されている。そのうち6曲はフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル(PJBE)により「空想・おもちゃ・夢」として発表され、金管五重奏の不動の名曲となった。そこでPJBEを範とするARK BRASSが、その続編となり得る作品をとの思いで選曲し新たに委嘱・編曲されたのがこの組曲。エルガー・ハワース編曲によるPJBE版に敬意を表しその様式を踏襲しながら、新たなレパートリーの創生を目指したものである。バッハ以前の音楽だが、それゆえに現代の我々にとってはかえって新鮮な響きも多く、味わい深く感じられるのではないだろうか。なお第3曲「デュオ」は、息子のリチャード・ファーナビー作曲によるもの。
●演奏にあたって
スコアはすべて実音表記(in C)。ダイナミクスやアーティキュレーションの表記は編曲者のアイデアによるもので原曲には存在していないため、必ずしも楽譜に従う必要はありません(実際にARK BRASSもリハーサルや本番を重ねる中で楽譜と異なる表現に至った箇所が多々あります)。
全6曲が『フィッツウィリアム・ヴァージナル・ブック』と呼ばれる写本を元にしており、現在閲覧が可能な1899年校訂版を参照して作られています。そこには校訂にあたって付されたカッコ書きの臨時記号がかなりの数あり、鍵盤楽器奏者によって取り扱いは様々です。本組曲ではいくつかの演奏音源を比較検討し編曲者判断で再配置しました。基本的にはカッコ内の記号は用いないことを推奨しますが最終的には各自の判断に委ねたく思います。
(石川亮太)
演奏時間:約8分
委嘱:ARK BRASS
初演:2022年10月3日 ARK BRASS
初収録:2025年CD「BAROQUE」ARK BRASS (AVCL-84178)